2025年12月13日開催:『第21回SDGs勉強会~東日本大震災をふりかえり、援助について考える』のご報告

 

ご参加下さった皆さん、ありがとうございました。ご協力に感謝いたします。

 

◆日時:20251213()14:30~16:00

 

◆参加者:12

 

◆ドネーション額:30000(36回種を蒔く人のお話を聴く会のドネーションと合わせて)

30000円を国連UNHCR協会にお送りし、難民・避難民の皆さんのためにご活用いただきます。

 

◆参加者のお声

・岩崎先生、有り難うございます。

「武器輸出の緩和がどんどん進んでいることへの危惧・・・(第二次世界大戦の)戦没者の約6割が餓死であったことが明らかに」などのお話は、エネルギーや食料品等輸入に依存している日本が目指すのは、まずは自給力アップでは・・・防衛産業強化で経済の活性化を目指すといった某大臣の発言に違和感を感じていた私には、とても印象に残りました。

・支援のあり方、国際協力のあり方について、深く考える機会となりました。東日本震災から現在に至るまでの国内外の支援についてを振り返り、お互い様の視点をもって、本当に必要なことを必要な形で行うことの大切さを感じました。

教育支援、農業支援などに力を注ぎ、若者たちと平和の文化を育み続けたいと思います。

SDGs勉強会では広い視野で深く学ぶことができ、岩﨑さんに感謝しています。

 

 

 

 

 

ファシリテーター:岩﨑裕保

 

 

種を蒔く#661 2026118

 

岩﨑 裕保からあなたへ

 

『第21SDGs勉強会~東日本大震災をふりかえり、援助について考える』

 

□ 3.11をふりかえる

・どこで、何をしていましたか・

・第一報は、どこで、どう知りましたか?

・その時、何を感じましたか?

について参加者一人一人が発表をし、震災のニュースを聞いてどんな気持ちだったかも話し合いました。

 

□ クイズ

Q1 2011年5月の段階で「スーダン、日本、アフガニスタン、ハイチ、コンゴ民主共和国」に共通する特徴は何でしょう? 

答:人道支援を受けている上位5か国(日本は5月では2位、年間総額では1位)

 

Q2 日本に支援を申し出た国・地域はいくつでしょうか?

 

  答:525日現在で157ヵ国・地域

   申し出件数:政府間=374件、民間=1484件(ワールドビジョン、セーブザチルドレン、救世軍、かつて日本で学んだ人たち、姉妹都市・・・)

   最終的には世界191国・地域のうち174ヵ国・地域からの支援があり、そのうち119ヵ国が日本のODA対象国でした。また35の最貧国からも支援がありました。

 

【国際協調・国際協力には共に生きていくという大切な意味があります】

参考:海外からの支援に対する感謝 | 復興庁 東日本大震災発災10年ポータルサイト

 

□ 支援・協力

「(個人的に)届いたメッセージ」「(個人的に)発信したメッセージ」「あなたが要請されたり見聞きした支援・協力」「あなたは実際にどんな支援・協力をしたか」についての話し合いをしました。

 

□ 民間による支援

322日には670以上のNGOが関わる。そのうち60は国際協力NGO

・国際協力NGOは海外での「緊急救援」の経験がある――何をどうすべきか知っている、そして被災地の状況は海外の現場と重なる

・戸惑う教育現場:自主教材作成・実践を身に付けられていない教師群

         核・原発を扱わないESDSDGs(→原発再開)

  平和・国際協調・民主主義に基づく良い関係がベース

 

□ 国際協力の始まり

赤十字(1863) Save the Children (英、1919

国際労働機関ILO1919

国際連盟:戦争防止のための平和機構としての国際連盟(1920

国際司法裁判所ICJ1921

Oxfam(英、1942

  IMF、世界銀行←ブレトンウッズ会議(1944

 

□ 戦時・戦後の日本の状況のふりかえり

・戦争を仕掛けた側としての日本:米国による海上封鎖、ポツダム宣言を無視→

                原爆投下、米国による占領

・戦後賠償:サンフランシスコ体制(米国の冷戦戦略=対共産主義)の下で戦後賠償を行わず(フィリピン、ベトナム、インドネシア、ビルマを除く)経済協力を行う

 →ODAにつながる

 

□ 日本が受けた支援~敗戦から復興へ

米国=1946年からガリオア(占領地域救済政府基金)、1949年からエロア(占領地域経済復興基金)を通じて合計18億ドル現在価値で約12兆円相当、内13億ドルは無償)が供与。通貨安定、国鉄、電気通信、電力、海運、石炭などの原資。

世界銀行=1953年から借款受入【1966年までに合計86,290億ドル】 

経済発展の基礎となるインフラ及び基幹産業、特に道路、電力、鉄鋼整備に大きく貢献―例えば、黒部第四水力発電、愛知用水、東海道新幹線、東名・名神高速道路など

 1990年に返済終了

ララ物資(46~52)、ユニセフ(49~64)など=食料品や学用品、医薬品な

どの提供、子どもたちの衛生改善

 

□ 日本のODA

1954年、ODAを通じた国際協力を開始。日本が国際社会に復帰し、責任ある行動をとっていく決意であると同時に、戦後賠償の一環でもあった

1989年には世界一の援助大国。

  さまざまな批判:「援助対象国の発展よりも、日本企業の利益や日本経済の発展を優先し、援助の見返りを期待した」「日本の援助によってさまざまな環境破壊が起きている」

ODA予算は1998年から削減が始まり、日本経済の成長が頭打ちになったこともあいまってODAの削減傾向は続き、2011年には、1997年のピーク時の半分以下

 

 

70年の歩み _単ページJICA_2024_H1_REPORT_1205

   政府は地震の年(2011)にODA予算2割カットを提起(→1割カットで決着)

 

□ 日本社会の状況

報道の自由度

               第一次安倍内閣と3.11以降下がり続ける

 

ジェンダーギャップ

       報道の自由と同じ傾向

 

 

賃金の推移

                                                  所得・賃金は上がらず。

               この10年で売り上げは98%で企業の利益は163

               (法人税率:1984年=43.3%、2018年=23.2%)

 

 

軍事費

日清戦争時は予算の70%、日米戦争時は予算の85

アジア太平洋戦争での日本人の戦没者230万人、そのうちの61140万人)は飢餓者 

 

ソ連(の軍人)と中国(の民間人)の犠牲者の主な加害はドイツと日本

 

 

5兆円でできること

・大学授業料の無償化:                      1.8兆円

 ・児童手当の高校までの延長と所得制限撤廃:         1兆円

 ・小・中学校の給食無償化:                    4386億円

・年金受給権者(4051万人)全員に1人年12万円を追加で支:   48612億円

・医療 公的保健医療の自己負担(1~3割)をゼロに:      51837億円

・消費税 10%税率から2%引き下げ:                            43146億円

 

 

平和度指数

                         2025:12位  2024年:17位

 

報道の自由、ジェンダーギャップなどと同様の傾向だが、それ以外でも

 ・エネルギー自給率80%以下、食糧自給率40%以下

 ・地震:世界ではM9.0に備えるべきとしているが日本はM7.8を想定

 ・武器輸出(戦車・護衛艦・ミサイルなど)を可能にる:「死の商人」になって儲け

 ・「非核三原則」の見直し(持ち込ませずを削除)

ユニセフ子どもの幸福度の結果:日本の分野別順位2020

     <総合順位は20位/38

精神的幸福度(37位)精神的幸福度生活満足度が高い15歳の割合

            1519歳の自殺率

身体的健康(1位)  身体的健康514歳の死亡率

          519歳の過体重/肥満の割合

スキル(27位)   数学・読解力で基礎的習熟度に達している15歳の割合

           社会的スキルを身につけている15歳の割合

 

SDGsで言われてきた「環境」「社会」「経済」のバランスがとれているかという点からすると、日本社会の状況は安心にはなかなか距離があるように見えます。そしてSDGsのもう一つの重要なテーマである「協働(パートナーシップ」があまり見えないのではないでしょうか。

「国民を食わせること、絶対に戦争をしないこと」と菅原文太が言ったことはとてつもない旗印ではなくだれもが目指したいことなのではないでしょうか。

なお、194412月の東南海地震と19451月の三河地震については被害に関する情報は、人々に動揺を与え士気にも影響するとされ、規制されました。戦時では災害さえそういう扱いを受けるのです。当たり前の平時こそが大切です。

 

 プロフィール:blue earth green trees SDGs勉強会プロジェクトリーダー。同志社大学法学部政治学科卒業、同大学院アメリカ研究科修了。ニュージーランドが関心の地域。私立中高で英語を教え、その後大学に移って「平和研究」「国際協力論」「NGO/NPO論」などを担当。2008年から6年間開発教育協会(DEAR)代表理事。今はDEAR顧問と関西NGO協議会(KNC)監事。

種を蒔く:#630,619,606,588,575,569,547,537,522,494,385,383,360,354,349,342,319,310,303,292, 266, 259, 254, 237, 224, 197, 175, 143, 124, 121, 98, 79, 73, 69, 67, 48

 

【過去のご報告】

2025年8月9日開催:『第20回SDGs勉強会~まちづくりを考える』のご報告

2025年6月21日開催:『第19回SDGs勉強会~万博を知る、万博を考える』のご報告

2024年12月21日開催:『第18回SDGs勉強会~エネルギー、どうする?デンマークにみる先行事例』のご報告

2024年4月13日開催:『第17回SDGs勉強会~参加について』のご報告

2023年10月21日開催:「第16回SDGs勉強会~難民について」のご報告

2023年4月15日開催:「第15回SDGs勉強会~貿易ゲームで世界の構造を考える」のご報告

2022年10月22日開催:「第14回SDGs勉強会~沖縄から考える平和」のご報告

2022年10月22日開催:「第13回SDGs勉強会~ファッション・服について考えてみよう」のご報告

2022年10月8日開催:「第12回SDGs勉強会~プラスチックとゴミとリサイクルについて考えてみよう」のご報告

2022年8月13日開催:「第11回SDGs勉強会~国際協力/援助について考えてみようⅡ」のご報告

2022年6月18日開催:「第10回SDGs勉強会~国際協力/援助について考えてみようⅠ」のご報告

2022年4月23日開催:『第9回SDGs勉強会~子どもの権利条約について考える』のご報告

2022年2月26日開催:『第8回SDGs勉強会~豊かな社会にとって大切なこと』のご報告

2021年12月11日開催:『第7回SDGs勉強会~~核(兵器)について』のご報告

2021年10月16日開催:『第6回SDGs勉強会~コンビニについて』のご報告

2021年8月28日開催:『第5回SDGs勉強会~フェアトレードⅡ』のご報告

2021年6月12日開催:第6回種を蒔く人のお話を聴く会/Listening to Seedfolks〜五ふしの草 榊原一憲さん) 』& 『第4回SDGs勉強会(フェアトレード)』のご報告

2021年2月13日開催『第4回種を蒔く人のお話を聴く会/Listening to Seedfolks〜登大路総合法律事務所 所長弁護士田中啓義さん』& 『第3回SDGs勉強会』ご報告

2020年12月26日開催:『第3回種を蒔く人のお話を聴く会/ Listening to Seedfolks 〜国連UNHCR協会芳島昭一さん』&『第2回SDGs勉強会』のご報告

2020年10月17日開催:『第1回種を蒔く人のお話を聴く会 & 第1回SDGs勉強会』のご報告